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・乳液とは
乳液とは、“エマルジョン”や“ミルク”などとも呼ばれ、皮膚に水分と油分の両方を補い、皮膚からの水分の蒸発を防ぐ目的で使用します。化粧水や美容液のあとに使用するのが一般的ですが、使用方や使用順序はメーカーによって異なります。
・乳液の役割
(1)異物の侵入や水分の蒸発を防ぐために、肌の表面を保護する保湿
皮膚の表面をコーティングして守ることで、水分の蒸発や異物の侵入を防ぐ保湿方法です。
(2)肌の水分を保持する保湿
乾燥しやすいアトピー性皮膚炎の肌は、水分量が低下しています。そのため、肌に水溶性の保湿成分や、角質層の水分保持力を補うための保湿です。水分と油分の両方を補う乳液は、(1)と(2)の両方の役割を兼ね備えていますが、クリームやオイルよりも水分が多いため、どちらからというと(2)に近い存在といえるでしょう。
・乳液に含まれる界面活性剤は安全?
乳液に含まれる界面活性剤は「乳化」目的のため、クレンジング剤などに含まれる
界面活性剤より脱脂力が弱く、余分な油分を肌から奪うことはないと
言われています。しかし、特にバリア機能が低下している場合は、
界面活性剤そのものが異物として肌内部に侵入し、
刺激となります。
そのため、アトピー肌は乳液の使用を控えておいた方が安心です。代わりに、
添加物が含まれていないワセリンや、精製度の高いオイルなどで表面を
コーティングして守るタイプの保湿「上記の(異物の侵入や水分の
蒸発を防ぐために、肌の表面を保護する保湿)」を行うようにしましょう。
・アトピー肌にオススメの保湿法
アトピー性皮膚炎の方の角質層は、セラミドという角質層の細胞間脂質の
主成分は少なくなっています。
肌の水分保持力やバリア機能は、セラミドを主成分とする細胞間脂質が80%、
NMF(天然保湿因子)が18%、皮脂が2%を担っています。そのため、
セラミドが不足すると、お肌はとても乾燥しやすくなります。お肌が
乾燥したり角質層がダメージを受けると、その情報は真皮層まで
届き、皮膚は自らを守ろうとします。具体的には、角質層を
厚くしようとターンオーバーを早めます。
セラミドはターンオーバーがしっかりと正常に行われることで生成されるので、
このようにターンオーバーを早めて急いで作られた角質層では、
十分なセラミドが生成されません。
この「ターンオーバーが早まり、未熟な角質層が作られる」という現象を
「過角化」と呼びます。このように角化(ターンオーバー)に異常が
生じているのを鎮め、ターンオーバーを正常にすることが、
アトピー性皮膚炎の改善にはとても重要です。
そのためには、お肌の表面をしっかりとカバーし、「乾燥している/ダメージを受けている」
という情報が真皮層に届かないようにしなければなりません。
表面をガードする保湿のみを実施し、しっかりとお肌を乾燥から守ると同時に、
余計な物質を肌に付着させないようにしましょう。
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2014-07-16 13:36
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